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フェアな経営

企業の不祥事が多発しています。
不正や疑惑を見過ごす、問題に気づいていても隠蔽する会社が後をたちません。
今日は経営のモラルについて考えてみたいと思います。



最近、企業の不祥事が多発していますが、
不正を起こした企業は、公正さよりも目先の利益を優先した結果、長期的な利益を失ってしまいました。
一方で、同様の問題に直面した企業が、すぐさま真実をありのままに伝え、
問題に真正面から取り組んだ結果、企業への信頼感が高まっています。

稲盛和夫氏の提唱する、会計学とアメーバー経営をご存じの方も多いと思います。
その思想の中心となるのは次の原則です。
本質追究の原則:原理原則に則って物事の本質を追求して、人間として何が正しいかで判断する
不正が発覚して消費者の信頼を裏切った企業は、この原則を忘れ短期的な利益に目が向いてしまいました。

そして、経営哲学の根底にあるのは、 『人の心をベースとした経営』
心をベースとした経営とは、社員との信頼関係に基づく経営です。
経営者は、人に罪をつくらせない経営、システムを構築する責任があります。
次の言葉に、会計の意義ともいうべき点が集約されています。

————————————————————————–
「誰も最初から不正や犯罪を犯そうと思っていたわけではない。
この意味で私は会計の果たす役割はきわめて大きいと考える。
なぜなら会計において万全を期した管理システムが構築されていれば、人として不正を起こさせないからである。
万が一不正が発生しても、それを最小限のレベルにとどめることができるからである。」
————————————————————————–

稲盛氏の提唱する基本原則に照らして、自社の在り方を点検してみてはいかがでしょうか?

①キャッシュベース経営の原則:お金の動きに焦点をあてて、物事の本質に基づいたシンプルな経営を行う
②一対一対応の原則:経営活動におけるモノとお金が必ず一対一で対応する経営を行う
③筋肉質経営の原則:体の隅々まで血が通い、つねに活性化されている引き締まった肉体を持つ
④完璧主義の原則:曖昧さや妥協を許すことなく、あらゆる仕事を細部にわたって完璧に仕上げる
⑤ダブルチェックの原則:金額の大小にかかわらず必ず二重にチェックできるようにする
⑥採算性向上の原則:市場において価値の高いものをより少ない資源で作り出す
⑦ガラス張り経営の原則:企業経営を公明正大に行うために、経営を衆人監視の下に置く

真実をありのままにあらわすことが会計のベースになります。
ビジョンや目標は経営上必要ですが、それだけで目標を実現できるものではありません。
目標に到達するには、現在の自分の立ち位置を正しく把握していなければならないのです。
経営の実態を客観的な数字で把握できる会計は、企業経営上の羅針盤としての機能を持ちます。

土台がしっかりしていないと、柱はすぐにぐらついてしまいます。
原理原則が要諦といえるでしょう。知っているだけでなく、徹することのできる企業がその基盤を固めるといえるのかもしれません。
フェア(fair)な経営が求められています。

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コメント

  1. 土台ができてるかできてないかでは大きな違いですよね。
    土台をきちっと作ることからですね。
    応援クリック!ぽちっ

  2. 大場さん、こんばんは。
    >知っているだけでなく、徹することのできる企業が
    >その基盤を固めるといえるのかもしれません。
    「やる」でなく「徹する」。
    ここがキモでしょうね。
    なかなか難しいとは思いますが・・・。
    それと今日ご紹介したケータイ小説の件。
    小説ではないですが、実は私もケータイメルマガを発刊しております(笑)。
    半年出さないでいて「廃刊にするぞ!」とまぐまぐに脅かされる
    事の繰り返しなんですが(汗)。

  3. こんばんは。
    「人に罪を作らせないシステムをつくる」
    どの企業も銘記してほしいですね。
    つい目先のことに目を奪われがちですから。

  4.  そういう意味でも管理会計にしていかなくてはいけませんね。
    でも稲盛さんの提唱する家計簿 小遣い帳の概念を会計担当者に求めると苦笑いされちゃいます。
    利益が出ているのに現金がないのが当たり前・・・これでは困るのです。
    体感できる数字にしてゆけば皆が注目でき 皆からの監査?にさらされます。
    社員にオープンにしているのですから 祖p個までいきたいって考えています。

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