コラム

商談で踏み込める営業の共通点

商談で踏み込める営業の共通点―― 勝負は訪問前に決まっている

商談で踏み込める営業の共通点

【目次】
商談で差がつく本当の瞬間
売れない営業の共通点
売れる営業はどうしているのか
商談前30分でやるべきこと
あなたの30分は設計されているか

 商談で差がつく本当の瞬間

多くの営業は、商談の場で勝負が決まると思っています。

トーク力。
切り返し。
場の空気。

しかし現実は違う。
商談の成否は、訪問前にほぼ決まっています。

準備をせずに訪問する営業は、その場で考えながら話すことになります。

するとどうなるでしょうか。

質問は浅くなり、
提案は一般論になり、
価格の話になると引いてしまう。

なぜか。

踏み込む自信がないからです。


 売れない営業の共通点

売れない営業が、こう言います。

「行ってから考えます」

でも、その言葉は、準備不足の言い換えです。

なぜ、そうなるのでしょうか。
理由は大きく4つあります。

第一に、考えることから逃げている。
事前に仮説を立てることは、自分の考えが外れる可能性と向き合うことです。

その不安から距離を取るために、「行ってから考える」という言葉を選んでしまう。

第二に、準備の型を持っていない。
何を整理し、何を想定すればいいのかが分からない。

型がなければ、準備は曖昧になります。

第三に、場当たりの成功体験がある。
勢いで受注できた経験が、「準備しなくても何とかなる」という思い込みを生みます。

しかしそれは、再現性のない一発花火です。

第四に、本当は自信がない。
準備不足は、自信不足を生みます。

自信がないから踏み込めない。
踏み込めないから浅い商談になる。
浅い商談になるから、また自信を失う。

この循環が生まれます。


 売れる営業はどうしているのか

先ほどの4つのケースと対比してみましょう。

第一に、考えることから逃げません。
仮説が外れる可能性も受け入れた上で、事前に考えます。

第二に、準備の型を持っています。
何を整理し、何を想定し、何を決めるのかが明確です。

第三に、再現性を重視します。
偶然の成功に頼らず、「なぜうまくいったのか」を振り返ります。

第四に、自信を準備でつくります。
自信があるから踏み込むのではない。準備するから踏み込める。

違いは、能力ではありません。
準備と向き合う姿勢の違いです。

具体的には、訪問前に必ず仮説を持ちます。

・この会社の課題は何か
・決裁者は何を重視しているか
・今、動く理由は何か

そして、その仮説を検証する質問を設計します。


 商談前30分でやるべきこと

特別なことではありません。

最低限、商談前30分でやることは次の通りです。

  1. 想定課題を3つ書く

  2. それを深掘る質問を設計する

  3. 出す事例を決める

  4. 商談の着地点を仮決めする

これだけで、商談の質は大きく変わります。
準備があるから、踏み込める。

ここで、冒頭のウィリアム・シェイクスピアの言葉を思い出してください。

「用心は、勇気の大半を占める。」

勇気とは、勢いではありません。
踏み込める状態をつくることです。

価格の話に入る勇気。
本音を聞く勇気。
決断を促す勇気。

それらは、準備の量に比例します。
つまり、営業の差は、商談前に決まっているのです。


 あなたの30分は設計されているか

忙しい。時間がない。

それは誰もが同じ。
あなたがプロフェッショナルならそこに逃げ込んではいけない。

違いを生むのは、30分を「設計」しているかどうかです。

営業は才能ではありません。
考える習慣を持っているかどうか。
それを営業プロセスに組み込んでいるかどうか。
あなたの営業に営業プロセスが存在しているかどうか。

商談の結果は、現場ではなく準備で決まる。
今日の商談前30分、あなたは何を準備しますか。

 

 

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