私の読書メモ

道は開ける

道は開ける / How to Stop Worrying and Start Living 私の読書メモを紹介します。
著者:デール・カーネギー

道は開ける

 目次

道は開ける / How to Stop Worrying and Start Living
• 1.本書からピックアップ

• 2.感想
• 3.この言葉の活かし方
• 4.まとめ
• 5.私の読書メモで紹介した本

 1.本書からピックアップ

明日の事は配慮すべきである。細心の注意を払って計画し準備すべきである。
だが心配するには及ばない。今日は私たちにとってかけがえのない所有物である。私たちにとって唯一の確実な所有物なのだ。

事実をあるがままに受け入れよう。つまり「起きてしまったことを受け入れることこそ、どんな不幸な結末をも克服する出発点となるからだ。

次の4つの段階を踏めば、悩みの9割を追い払うことができる。
1.悩んでいる事柄を詳しく書き記す。2.それについて自分にできることを書き記す。3.どうするかを決断する。4.その決断を直ちに実行する。
気にする必要もなく、忘れても良い小言で心を乱してはならない。「小事にこだわるには人生はあまりにも短い」。悩みや不幸の大部分は想像の産物であり、現実のものではないと言われている。

我々の人生とは、我々の思考がつくり上げるものに他ならない。
「私は二度とこの道を通らない。だから私にできる善行、私の示しうる親切はその場で実行しよう。ためらったり、怠ったりしないことにしよう。私はこの道を二度とは通らないのだから。」

 2. 感想

「明日を憂うより、今日を生きる」

  • 本書で一貫しているは、“過去にしがみつかず、未来を憂えず、今に集中せよ”という生き方です。私たちは「まだ起きていない未来」や「もう終わってしまった過去」に多くのエネルギーを費やしてしまいがちです。しかし、確実にコントロールできるのは「今この瞬間」だけ。今日という所有物をどう生きるかによって、未来が形作られていくというメッセージは、不安やプレッシャーの多い現代において、静かで力強い指針になります。
  • 「今日は私にとって唯一の確実な所有物だ」この一節に立ち返るだけで、余計な焦りや過剰な見通しを手放し、いま目の前のことに向き合う姿勢が整います。

「悩みを“考える”のではなく、“書き出して行動する”」

  • カーネギーが提案する4つの段階(ステップ)は、とても実用的です。私たちは悩むと、頭の中でグルグルと思考をめぐらせてしまいます。しかしそれは“思考”ではなく、“堂々巡り”に過ぎません。悩みを書き出すことで、思考が外化され、行動に変わるスイッチが入るのです。特に、「悩み(課題)」→「できること(選択肢)」→「決断」→「実行」という流れは、まさにビジネスにおける意思決定プロセスの基本そのものです。
  • そして、個人の悩みも、組織の課題も、「書いて動く」ことでしか解決には近づけないという原理を、カーネギーは明快に教えてくれます。

「人生は短く、だからこそ今を使い切る」

  • 「私は二度とこの道を通らない」この言葉は、ビジネスパーソンとして、そして一人の人間として、深く胸に刻んでおきたい一節です。人はつい、「あとでやろう」「そのうち伝えよう」「また会える」と思いがちです。しかし本当は、今この瞬間こそが“唯一のチャンス”なのかもしれません。
  • だからこそ、今できる親切、今伝えられる感謝、今進める行動を、先延ばしせずに「その場で行う」という姿勢が、人生と仕事の両方を前向きに進める原動力になるのです。

 3. この言葉の活かし方

悩みを「可視化」して「行動」に変える4ステップを習慣化する

具体的な活かし方

週に一度、モヤモヤしていることをA4一枚に書き出して整理する
• 各悩みに対して「自分にできること」をリストアップし、「今週のアクション」として実行する

実践例
チームメンバーの離職について不安がある →「関係性の改善」「面談の機会」「業務負担の調整」など書き出し、翌日中に1on1面談を実施することを即決する。

「今日は自分にとって唯一の確実な所有物」だと認識する朝の習慣をつくる

具体的な活かし方

朝のルーティンに、「今日という一日をどう使い切るか?」を考える5分間を設ける
• 「今日やるべきこと3つ」「今日感謝を伝える人1人」を書き出す習慣をつくる

実践例
朝のコーヒータイムに「今日の最優先行動」を1つ決め、その行動だけは必ずやり遂げるという“1日1行動主義”を導入する。

「私はこの道を二度と通らない」という視点で人に接する

具体的な活かし方

会話や出会いのたびに、「今この人に示せる親切・言葉・配慮は何か?」と自問する
• 自分の行動に迷ったとき、「明日もう一度これをやり直せるか?」ではなく「今できるベストか?」で判断する

実践例
部下の小さな成功に対して、「後で褒めよう」ではなく、“今その場で具体的に言葉にして称賛する”ことを意識する。

 

 4.まとめ

D・カーネギーの『道は開ける』は、単なる「悩み解消のための本」ではありません。それは、「どう生きるか」「どう今日を使い切るか」を教えてくれる人生の指針書です。

心配ではなく、行動にエネルギーを使おう悩みは書き出し、できることを決め、即実行しよう
• 今という瞬間を「二度とは通らない道」として生きよう

この原則を日々の仕事や生活に取り入れることで、不安に飲み込まれるのではなく、自ら未来を切り開く力が養われていきます。あなたが今日という1日を、どんな一歩で使い切るか。その一歩こそが、道をひらく鍵になるのです。

 

 5.「私の読書メモ」で紹介した本

道は開ける

デール・カーネギー:道は開ける(Amazon) 

「ビジネスリーダーの書棚」
日曜の朝が楽しみになる。名著を通じてビジネスの知見を探究する読書会です。変化の激しい時代だからこそ、「賞味期限の短い、誰もが手にする本」ではなく、「時を超える本」を一緒に味わっていきましょう。毎月1回、日曜日に定期開催しています

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