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労働力確保から人財確保へ

最近、景気回復傾向や、少子高齢化、団塊世代の大量退職で注目されている労働力確保の問題。
最近の新聞等にあるように、企業では積極的な採用や雇用形態の見直しの動きが広がっています。
ただし、急場を乗り切る施策として取り組むと、結果的に痛い目を見ることになるでしょう。



2・6・2の法則というのがあります。
①はじめの2割:リーダーシップを発揮して会社をぐいぐい引っ張る人。
②真ん中の6割:自らリーダーシップは発揮しないが、まじめに着実な仕事をする人。
③終わりの2割:貢献しない、会社にぶらさがっている人。
組織を構成するメンバーには、大体このような傾向があるという経験則です。

①のタイプは、会社が業績をあげるために必要な財を生む「人財」。
このような人が会社から流出しない、力を会社にうまく引き出す仕組みが必要です。
②のタイプは、「人財」もいれば、これからの可能性を秘めた「人材」もいることでしょう。
可能性を秘めた人材を人財にどう育てるか、これも大切な取り組みです。

③のタイプは、変化に適応できない、ただいるだけの「人在」。
ただいるだけでなく、会社の足を引っ張っている「人罪」なんて人もいるかもしれません。
こういう人がいるのは、その個人というより会社の責任です。
その人を採用したのは会社、ぶらさがった状態のままで許されている訳ですから。
グレシャムの法則でいうところの「悪貨が良貨を駆逐する」ような組織では、
どんな素晴らしいビジョンや戦略を持っていてもそれを実現することはできないでしょう。

「良貨が悪貨を駆逐する」組織をつくる。
これは人財戦略の要諦のひとつです。
会社で共に働く人たちを活かし、人が持つ強みをどう会社に発揮させるか。
ただし、こういう取り組みは、今日始めて明日に結果が出るものではないのです。
中長期的なぶれのない視点が大切。

最近、景気回復傾向や、少子高齢化、団塊世代の大量退職で注目されている労働力確保の問題。
急場を乗り切る施策として取り組むと、結果的に痛い目を見ることになるでしょう。

今後、ますます本格化する人財の需給ギャップ。
労働力確保から人財確保へ。
人という財産をどう活かすか。
企業でも、本腰を入れて、人財戦略について取り組みが必要になります。
これについては、考えている企業も多いと思いますが、
考えているだけになっていないか?
どれだけ早く取り組んだかが、今後の明暗を分けることになるかもしれませんね。

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コメント

  1. どのような人材を育てていくか、
    TOPのビジョンが問われるところだと思います。
    しかし、能力というのはあってないようなものだと私は思っています。
    持って行き方一つで人間の能力なんて上がったり下がったりするのかなと。
    応援くりっく。

  2. 圭さん
    そうですね。能力に格差が出てしまうのは、もともとその人が持っていた能力というより、入社してからの経験濃度や自分の力量を磨くことができたかどうかの違いによるところが大きいのではないでしょうか。それがすべてとは言いませんが、その比重は大きいと思います。いつも応援ありがとうございます。

  3. こんばんは!
    前回の記事にもコメントしたハズなんですが、反映されてませんでした(涙)。
    大した内容でもないので、いいんですが(笑)。
    採用については、私が若い頃と違って、する方される方、
    双方ともネットを活用していく傾向にあるような気がします。
    はてなの近藤さんの本や、先日紹介した大友さんの本などを読むと、
    「時代は変わったなー」とオヂサンは思うのでした・・・。

  4. smoothさん
    今回の話しは採用だけに限ったことではありませんが、採用でネットを活用する傾向は、私の知っている企業でも増えており実感しています。
    ありがとうございます。

  5.  そうなんですね。
    この人を引っ張る人を 採用したいと考えています。
    ただ そういう人はどこでも欲しいんですね。
    ですから結果として 数社の内定をもらう学生と 一社ももらえない学生がいる事になるようです。
    日経産業新聞によれば 3割の学生が内定の8割を占めていると言う事です。
    当社の採用についてTBします。

  6.  当社は 現在採用活

     当社は 現在採用活動の真っ最中です。連休明けにも 何名かの学生さんが 当社の工場を見学される予定です。 会社説明会では 自分を出し切れなくても 工場を見…

  7. acbさん
    その場合、人財を見る着眼が大切ですね。何をもって引っ張る人と見るか会社にとってのノウハウともいえる部分。この3割の学生が1年後に定着しているかですね。ありがとうございます。

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