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市場参入の押さえどころ

今日、市場に参入するもっとも破壊的な方法は、
既存のビジネスモデルの経済的意味を消滅させることだ。
つまり、既存ビジネスが収益源としている商品をタダにするのだ。

(クリス・アンダーソン)


車を走らせながら飲食店を探していた。
そんな時に目に飛び込んできた看板、この店にしようと家族の意見がまとまった。
確か、この店ができる前は和食系の飲食店だったと思うが、
不況の煽りを受けたのか撤退していた。
これまでも何度か入るタイミングはあったが、結局一度も利用することはなかった。
夕食の時刻より少し早めだったが、
メインディッシュの他にサラダやスープバーが込みの値段となっていて、
ライスもおかわりできるとあって、平日にも関わらず、すでに賑わっている。
サラダバーがセットされているので、大食漢でなくても嬉しいサービスではないだろうか。
さらに子供の食事には、デザートやドリンク類も込みとなっている。
綿菓子(あめ)機械があって、自分でつくることができてこれは楽しい。
次々、子供たちが綿菓子マシンを取り囲んでいる。
同業の飲食店が別料金としているメニューが、この店ではフリー(無料)で利用できる。
子育てファミリーには嬉しいサービスだ。
休日などは行列ができていることは容易に想像できる。
この店は業界でも店舗売上高伸び率がトップだということだ。
ほぼ2日おきのペースで新店舗を出店させているらしい。
居抜きの建物を使うので、同規模の飲食店の1/4の出店コストで済むらしく、
投資の回収期間は最長でも2年で回収する方針なのだそうだ。
家族世帯の可処分所得が低下する中でも繁盛する店はある。
経済が低迷していても休日ともなれば行列ができて大勢の客で賑わう。
価格だけが消費者のニーズではないが、現在その比重はとても大きい。
ターゲットのファミリーが外食しようと考えた場合に、
この店が選択肢に加わることによって、はじき出される店もでてくることだろう。
市場は考え抜く企業には暖かいが、
考えない企業には容赦なく冷酷な反応をくだす。
くれぐれも曖昧なポジションはとらないことだ。

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